昌徳宮(チャンドックン)【ソウルの人気観光地を徹底解説】
この記事では、韓国・ソウル旅行で人気の観光地「昌徳宮(チャンドックン)」についてご紹介していきます。昌徳宮はソウルの五大古宮のうちの一つであり、その中で唯一ユネスコ世界文化遺産に登録されています。その広い敷地内では周囲の自然と完璧に調和した建築と庭園が楽しめ、四季折々の美しさに出会うことができます。昌徳宮の観覧システムやチケット購入方法、見どころ等観光に必要な情報を簡潔にまとめておりますので、是非参考にしてみて下さい。
目次
昌徳宮の歴史
昌徳宮はソウルの五大古宮のうちの一つであり、1405年に正宮である景福宮(キョンボックン)の離宮として建てられた宮殿です。しかし、1592年の豊富秀吉による朝鮮侵攻(文禄の役/壬辰倭乱)により焼失してしまいました。同じく焼失した景福宮に先がけ1615年に再建された後は、約270年に渡り正宮としての役割を果たし、朝鮮王朝の政務が行われました。その後も何度も火事に見舞わていますがその度に再建されてきた歴史があり、五大古宮の中では全体の保存状態が良いとされています。色鮮やかな建築は、当時の雰囲気を色濃く反映しているとも言えます。1997年にはソウルで2番目にユネスコ世界文化遺産に登録され(五大古宮の中で唯一の登録)、周囲の自然と完璧に調和した建築と庭園が楽しめます。
昌徳宮の観覧システム(2024年1月現在)
昌徳宮の観覧は、「一般観覧エリア」と「後苑エリア」の2つに分かれています。それでは2つのエリアの観覧システムについて詳しく解説していきます。
一般観覧エリア
一般観覧エリアは、入口のチケット売り場で入場券(3,000W)を購入後、メインの仁政殿(インジョンジョン)周辺を自由に見学することができます。毎週水、金、日の11時からのみ(所要時間50分)ではありますが、日本語の無料ガイド案内も行っています。日程と時間が合う方は参加するとより楽しく見学できると思います。
後苑エリア
後苑エリアに入場する際は、一般観覧エリアの入場券(3,000W)と後苑観覧券(5,000W)の両方が必要になります。後苑エリアの見学だけしたい場合でも、一般観覧エリアの入場券の購入は必要になります。またガイド付きツアーへの参加が必須になっており、日本語のガイドは毎週水、金、日の13時半からのみ。(所要時間90分。季節によって70分)日程と時間が限定的ではありますが、自然や池をそのまま生かした美しい庭園を見学することができるので一見の価値アリです!
昌徳宮観光のチケット購入方法
一般観覧エリアの入場券は、入口のチケット売り場で当日でも購入できます。(オンラインでの前売りもあり)一方後苑エリアのチケットは各回100枚限定(オンライン予約50枚、当日販売50枚)なので、事前にオンラインで予約しておくのが安心です。オンライン予約は公式サイトで行う必要があり、6日前の午前10時から前日まで可能です。ちなみに後苑エリアの当日販売分のチケット購入は、入口のチケット売り場ではできません。一般観覧エリアを進んでいくと後苑入口があり、そこに別途チケット売り場があります。そちらで追加料金を出して購入することができます。
昌徳宮にお得に入場する方法
一般観覧エリアに関しては、韓服を着用していると入場券が無料になります。韓服をレンタルできるお店は、昌徳宮の最寄駅の安国駅周辺にもたくさんあります。お店によって料金体系も異なるため、ご自身の旅行の計画に合わせて比較検討してみて下さい。韓服を着用して昌徳宮で写真撮影をすれば、SNSで映えまくり間違いなしです!まだ韓服を着用したことがない方は、是非この機会に着用してみて下さい!ただし後苑エリアに関しては、韓服を着用していても入場料は無料にならないのでご注意下さい。
昌徳宮の見どころ
昌徳宮は広大な敷地の中にたくさんの建物がありますが、その中でも特にオススメのスポットをまとめてみました。歴史的な背景を大まかに知っておくだけで昌徳宮観光がさらに楽しくなるので、是非これだけは覚えておいて見学の際思い出してみて下さい。
①敦化門(トンファムン)
敦化門は昌徳宮の正門として1412年に建立された、2階建ての楼閣型木造建築です。ソウルの宮殿に現存する最古の門として知られており、敦化門の前の広い広場のような月台は宮廷正門の威厳を表しています。当時は王の行列などの儀式がある時に出入口として使用されていました。今はもう残っていませんが朝鮮時代には敦化門の2階に鐘と太鼓があったようで、通行止めの時間には鐘を慣らし、解除の時間には太鼓を叩いていたそうです。現在見ることができる敦化門は1609年に再建されたものとは言え当時の趣を色濃く残しており、昌徳宮の最初の見どころとして外せません。また敦化門をくぐったすぐ先にある「錦川橋」もソウル最古の橋なので、こちらもじっくり見学してみて下さい。
②仁政殿(インジョンジョン)
仁政殿は昌徳宮の正殿であり、王の即位式や朝礼、外国使臣の接見などの国の公式的な重要儀式が行われました。一見すると2階建ての建物に見えますが、中は吹き抜けになっています。内部には王の玉座があり、1908年に導入された洋風のシャンデリア・カーテン・ガラス窓から華麗な印象を受けました。朝鮮時代の建築様式を見ることができるので、じっくり見学してみて下さい!
③宣政殿(ソンジョンジョン)
宣政殿は、王が臣下たちと日常政務を行った執務室です。朝の朝廷会議や業務報告、学者の勉強や儒者の試験、宴の開催など、毎日のように使用されていました。何度か火災により焼失しましたが再建され、現在韓国に現存する宮殿の中で唯一青い瓦屋根を持つ建物です。隣にある煕政堂(ヒジョンダン)に執務室の機能が移り、死んだ王と王妃の位牌を祀る魂殿に使用したこともありました。青い瓦屋根を持つ建物は韓国で宣政殿だけで貴重なので、是非一度は見学してほしい場所です。
④後苑(フウォン)
昌徳宮の一番の見どころとも言える後苑は秘苑(ピウォン)とも呼ばれており、昌徳宮の60%を占める程広い庭園となっています。韓国の伝統的な造園技術を集めており、自然をそのまま生かした造りになっているのが特徴です。当時は王と王室家族が休息するための憩いの場として使われていましたが、王が開催する様々な野外行事も行われていました。また王は自ら農作物を育てて農作業の大変さを体験し、王妃は自ら蚕を飼うことで農業と養蚕を奨励していたそうです。後苑には多くの楼閣や池、東屋もあり、四季ごとにそれぞれ美しい景色を見ることができます。後苑エリアの見学は曜日と時間が決まっているので、タイミングが合う方は訪問必須です!
昌慶宮(チャンギョングン)へも入場可能
後苑入口の隣に昌慶宮(チャンギョングン)の入口も併設されています。チケット売り場で昌慶宮のチケット(1,000W)を購入し、連絡通路にいるスタッフの方にチケットを提示すれば自由に見学することができます。昌慶宮は朝鮮時代の王の居住空間であった離宮で、豊かな自然が美しい景観を作り出しているのが印象的でした。
昌徳宮を観光した感想
昌徳宮も昌慶宮も共通して豊かな自然と建物との調和が美しく、春夏秋冬どの季節に訪れてもそれぞれの良さが感じられるのではないかと思います。私は秋の紅葉の時期に訪れたので、殊更美しい景観を見ることができました!とにかく広くたくさんの建物があるので、あらかじめ歴史を大まかに勉強していくとさらに楽しめると思います。
昌徳宮へのアクセス
ソウル特別市 鐘路区 栗谷路 99 , 昌徳宮(서울특별시 종로구 율곡로 99 , 창덕궁)
地下鉄3号線安国駅 3番出口 徒歩5分
昌徳宮は、韓国の伝統家屋である韓屋(ハノク)が数多く残る安国(アングク)エリアにあります。安国には伝統工芸品などを扱うお店が数多く存在し、オシャレなカフェや飲食店の激戦区でもあります。昌徳宮観光と合わせて、人気のカフェや飲食店を巡るのがオススメです!
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